在職老齢年金と繰下げの関係とは

スポンサードリンク

在職老齢年金と繰下げの関係とは

在職老齢年金とは、老齢厚生年金を給付される権利のある人が、労働することによって厚生年金に加入した場合の制度です。

 

その場合、給料・ボーナスに応じて、一定の計算式に基づき年金が減額されることになります。

 

在職老齢年金は、老齢厚生年金の金額だけに適用されるので、老齢基礎年金が減額されることはありません。

 

65歳から70歳の人で、老齢厚生年金を繰下げしていれば受け取り金額が少なくなり、在職老齢年金が減額されなくなると考えがちですが、それは間違いです。

 

そうすると、本来の65歳から老齢厚生年金を受給する人との間に、不公平が生じるからです。

 

したがって、繰下げをしていて年金が支給されていない期間であっても、労働することにより厚生年金に加入していれば、通常通り在職老齢年金が適用されます。

 

どのように適用されるかというと、年金支給開始後の「繰下げ加算額」が減額されているものとして計算されるということです。

 

この場合の「繰下げ加算額」は、繰下げなかった場合に減額される率を計算し、それを除いた金額を基準として計算されます。

 

つまり、65歳から70歳の人で在職中の人は、繰下げしても繰下げしなくても給料・ボーナス相応分と調整され、その部分を支給されることはありません。

 

また、70歳までに繰下げを終了し、年金の支給が開始されたなら、「繰下げ加算額」分の老齢厚生年金が増加されます。

 

70歳以降の在職老齢年金を計算する時は、この増額された部分は除いて計算されます。