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老齢基礎年金の全部繰上げのデメリットとは
老齢基礎年金の全部繰り上げを申請する場合、デメリットを理解した上で請求する必要があります。
老齢基礎年金の繰上げ支給にはメリットもありますが、デメリットとして注意する点もあります。
以下に、老齢基礎年金の繰上げ請求のメリット・デメリットと注意点について記述します。
【繰上げのメリットとは】
- 早期から年金を受け取ることができます。
- 寿命が短く若いうちに死亡した場合、年金受取累計額が多くなります。
【繰上げのデメリットとは】
- 減額された受給率が、一生継続することになります。
- 障害者になっても、障害基礎年金を受給することができません。
- 寡婦となっても、寡婦年金を受け取ることができません。
- 遺族厚生年金は、65歳まで支給されません。
- 国民年金の任意加入ができません。
- 保険料免除期間などに関して、追納することができません。
- 一度請求すると、取り消すことができません。
- 請求した時点から繰り上げ受給することはできますが、繰上げを遡って受給することはできません。
【繰上げの注意点とは】
- 振替加算は、減額されずに65歳から給付されます。
- 加給年金は、本来通り受給される年齢に達すると、減額されずに従来通りの金額を受け取ることができます。
- 付加年金は、同時に繰上げされることになります。同じ減額率で給付額が減額されます。
- 全部繰り上げをした場合、定額部分は支給されなくなります。
ちなみに、老齢基礎年金の「全部繰り上げ」をした場合の年金額は、以下の計算方法によって算出されます。
『繰上げ前の老齢基礎年金×(1−0.5%×繰上げ請求月から65歳になる月の前月までの月数)』
上記の計算方法による減額率は、昭和16年4月2日以降に生まれた人に対して、適用されています。
誕生日がそれ以前の人は、年齢に応じて減額率が決まっています。