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遺族厚生年金の失権と支給停止とは
遺族厚生年金を受給している人が、受給権を失うことを「失権」と呼びます。
遺族厚生年金を支給されている人が、以下のような状態になった場合、受給権を失うことになります。
●死亡したとき
●結婚したとき
事実婚を含みます。この後、離婚したとしても受給権は復活しません。
●直系血族や直系姻族以外の人の養子になったとき
事実上の養子縁組の状態を含みます。
●離縁により、死亡した人と親族でなくなったとき
●子や孫が18歳になったとき
高校を卒業した年齢のこと。子に障害がある場合は、20歳までとなります。
●子のいない30歳未満の妻が遺族となり、5年が経過したとき
上記以外のケースで、妻が遺族厚生年金を支給されないことがあります。
その妻には18歳未満の子が無いけれども、先妻に18歳未満の子がいるときなどです。
先妻の子と生計を同一にしていない限り、妻に遺族厚生年金の受給権はありません。
子に対して受給権が発生します。
なぜならば、妻に対する遺族厚生年金は、妻が遺族基礎年金を支給される権利がなく、子に受給権がある場合に、その期間中は「支給停止」となる規則があるためです。
先妻の子の場合、母(=先妻)と生計を同一にしてる間は、遺族基礎年金を受給できません。
母に対して受給権が発生します。
ただし、遺族基礎年金の「父または母と生計を同一にしている場合に支給停止とする」という規則は、遺族厚生年金にはありません。
したがって、遺族厚生年金は子にも支給されることになります。